学校での居場所をなくし部屋に閉じこもっていた中学生・こころ。
ある日突然部屋の鏡が光り出し、
吸い込まれるように中に入ると、そこにはおとぎ話に出てくるようなお城と見ず知らずの中学生6人が。
さらに「オオカミさま」と呼ばれる狼のお面をかぶった女の子が現れ、
「城に隠された鍵を見つければ、どんな願いでも叶えてやろう」と告げる。
期限は約1年間。
戸惑いつつも鍵を探しながら共に過ごすうち、7人には一つの共通点があることがわかる。
互いの抱える事情が少しずつ明らかになり、次第に心を通わせていくこころたち。
そしてお城が7人にとって特別な居場所に変わり始めた頃、ある出来事が彼らを襲う――――
果たして鍵は見つかるのか?なぜこの7人が集められたのか?
それぞれが胸に秘めた〈人に言えない願い〉とは?
※ネタバレを含みます
この映画を見て最初に感じたのは、いじめって明日は我が身だなーって。
自分の時代にはフリースクールとか学校に行かない選択肢があまり世の中に広まっていない時代だったので、みんな気合と根性で学校にいってました。
もちろんいじめも存在していて、この映画と同じように周りの子も自分に矛先が向かないように中心核の子に一生懸命しっぽ振ってた。
「明日は我が身」
決して何かをした訳ではないのに、なぜか「空気感」みたいなものでターゲットが変わってしまう。理由はその後に取ってつけたようなもの。
そうするとクラス全体が避けるようになる。物語のようにかばったり、守ったりしてくれる子はなかなか出てこない。
そうやって、謎の空気感でロシアンルーレットが回っていく。
これは実体験、取り巻きの子が謀反を起こし、中心核の子がターゲットになった時。みんな寄ってたかって総攻撃。あっという間に学校に来なくなるなんてこともありました。
この映画内でも、こころの家の窓を複数人がドンドンたたくシーンがありますが、たたいている95%の人はこころに対して何とも思ってないんだろうなーって思いました。ただ標的が欲しいだけ。
そんな、残酷ないじめの描写が手に取るように分かりとても切なく感じ、作中の7人にとっての孤城は唯一の心のよりどころ。また、似た心の傷を分かり合える仲間たちだったのだなと思いました。
言いたい事が言えない年ごろ。
そもそも自分の抱えている感情が何なのか分からない年ごろ。
その中で、7人がそれぞれの答えを自分なりに見つけて行動する。
その原動力は孤城という帰る場所があるから。
カギを見つけて願いを叶えると孤城の1年間の記憶は忘れてしまう。
願いを叶えなければ記憶を失うことは無い。
現在の心のよりどころである7人を取るか、自身の願いを取るか。
悩ましすぎる。自分が中学生に戻ったと仮定して、どちらの選択をするかを想像してみたけど答えが出ない!
結果的にアキちゃんを助けたことによって7人は繋がり喜多嶋先生という心のよりどころができたので良かった。
7人の中で唯一全世代に登場するアキちゃん。
ストロベリーティが出てきた時に「あっ!」て気付きますよね。
童話「オオカミと7匹の子ヤギ」
私は映画を見てから原作を読みましたが、原作で気づいたのですが最初の方に東条さんの家にこころが遊びに行った時に家に7匹の子ヤギの絵が飾ってあったのも伏線だったんですね!面白い!!
私、このオオカミと7匹の子ヤギって童話ちゃんと知らなかったのですが、知ってる人は最初でなんとなく気付いていたのでしょうか?
逆を言えば知らないから新鮮に見れた?
エンドロールでリオンのお姉ちゃんが消えていってしまうのが切ない。
リオンだけ記憶が残っていて、最後のシーンでこころと一緒に登校する。その後ろ姿を眺めるお姉ちゃん。そして、スーッと消えていく。涙腺崩壊。優里のメリーゴーランドも効いていて、脱水症状。
なんの予備知識もないままプライムビデオのオススメに出てたので見てみましたが、ズシッと重たい内容でしたが最後は「あーこれはこれでありかなー」なんて納得のいく映画でした!
いやー次は何見よう!
では!おつかれ様でした!